主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと

【会いたい──千羽鶴あと100羽】

2017年6月26日 千羽鶴18/20色目は、若草色? 赤や黄の、目に刺激のある色が続いたあと、終盤に差し掛かり優しい緑系となった。そういえば、始まりに選んだ色も緑だった。子供のころ、ぼくが緑色が好きだと気づかせてくれたのは、やはり母だった。 夕…

【みんな母さん──千羽鶴あと150羽】

2017年6月25日 2色目にして最後の黄色を折り終え、あと残り3色150羽となった千羽鶴。この工程まで辿り着くと毎度安堵する。 夕方、コインパーキングの門限につき一晩出庫できなくなっていた車を回収して、その足で母のところへ面会にいった。ちょうど…

【早朝主夫ロマンティック】

2017年6月25日 松葉杖での電車移動が相当堪えたのか、深夜に朝まで作業をするつもりが居間のソファーですっかり寝落ちしてしまった。 早朝に目覚めると、ソファーのクッションが身体に優しかったのかそれとも荒療治が効いたのか、股関節の痛みもだい…

【全能の非考社会】

2017年6月23日 コインパーキングに門限があることを知らずに車を預けて食事に向かってしまい、不覚にも翌朝まで託さなければならない羽目になった間抜けな46歳がひとり、人で埋め尽くされた金曜深夜の駅に佇んでいた。 安全柵のないプラットホーム。…

【天使のハート】

2017年6月23日 天使のハートを射止めた今朝の光──。 いただき物のウインドチャイムは、今も母のトイレの扉に掛けてある。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #kawaseromantic #介護者卒業間近 #母 #老人保険施設 #入…

【植物から学ぶ】

2017年6月23日 植物から学ぶことは本当にたくさんある。 昨秋、ギターを担いで欧州行脚に出発するころ、夏から水栽培を試みていたアボカドが芽を出してしまった。3週間も留守にするのにどうするか? あきらめるのか? そこで思い出したのが毛細管現象…

【昼夜逆転仕事人】

2017年6月21日 今に始まったことではないけれど──。 このところ超夜型になっている理由はここにもある。 松葉杖を突いて身体の自由が効かないため、夜遅い時間から行動した方がストレスなく過ごせる。 高架下の駐輪場も昼間とは打って変わって閑散と…

【やってみることの価値】

2017年6月21日 ひとり千羽鶴もようやくあと5色までたどり着いた。 一工程ずつ折る量産方法と1日で使える時間を考えても、最短であと10日はかかる ──ここまで全20色中、15色── 1色50羽を3時間として、費やしたのはせいぜい50時間、か? こうして数字…

【ひじきごはんのレッドカレー】

2017年6月21日 今夜も作り置いたレッドカレーをひとりいただく──。 少しでもバリエーションを、と、ごはんにやはり作り置いていたひじきを混ぜてみた ──これもまた売れそうな味── だがしかし、今日もひとまず自分を肥やすためだけに食すのである。 ──…

【Pink Cloud──桃色の空】

2017年6月21日 Pink clouds before the dark. 夜を越えて作業に没頭して眠りに就いたのはヒルをだいぶ過ぎてからだった。 夕暮れどき、ようやく目覚める。 起き抜けは股関節痛の痛みが最も激しい時間だ。何も頼らない状態では一歩目が未だ出せず、今…

【かつて当たり前だったこと】

2017年6月20日 健常であったことの幸運を身にしみて噛みしめるこの頃である。 母のレンタル・リネンの代金支払いのため、近くの便利店まで歩く ──往復で600メートル── それだけで汗ばむほどの疲れが襲う ──こういうことにならないように── と、素人知…

【初めての自家製甘酒】

2017年6月20日 深夜、自家製甘酒を仕込んでみる──。 一定温度で保温できる機器がないため、土鍋に米とお湯、麹を入れて放置。 さて美味しくできるかな? 昼過ぎ、自家製甘酒、完成! ──これはイケナイものを作ってしまった気がする── 土鍋に放り込ん…

【千羽鶴──15色目】

2017年6月20日 朝を迎えた──。 音を奏でるまでに至らず、逃避。 千羽鶴、15色目。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #kawaseromantic #介護者卒業間近 #母 #老人保険施設 #入所中 #折り鶴 #千羽鶴 #折り紙

【壊れた身体で母を想う】

2017年6月19日 明け方、駐車場から自宅まで300メートルの距離を松葉杖を突きながらひとり歩く。 ちょうど一年ほど前のこの季節までは、病院へ診察に向かうため、母はこの道を歩いていた。地球の裏側まで旅したこともある母が、この300メートルを15分…

【無常】

2017年6月18日 一昨日昨日と、昨年参加したBankARTのスタジオレジデンスプログラムのオープンスタジオへ伺った。 去年、自分の制作も様子を観てもらおうと、母を連れてここへきたことを想い出す。一年というときは、すべてを変えてしまうには十分すぎ…

【西の空に羽ばたく鳥】

2017年6月17日 「浩介!」 顔を見るなり、今日も母はぼくをそう呼んだ。まだ名前は憶えているらしい。 入居者の皆さんが集う広間がある。母の席は入口から見える位置に準備いただいている。面会にいくと、エレベーターホールから広間に近づいていくに…

【もしも願いが叶うなら】

2017年6月13日 松葉杖で両手が塞がってしまうこんな体調のときにも、自然はいつも変わらず自然にことを進めてくれる ──梅雨入りしてしまった── それでなくとも、日常生活で手が空かないのは実に困ると痛感しているこのごろ。 いつもはポケットに入れ…

【千羽鶴──あと500羽】

2017年6月9日 千羽鶴は量産すべきものじゃない──。 そう思いながらも、スピードアップのため各工程ずつ独り流れ作業を行う日々。 およそ3ヶ月に渡って少しずつ折り続けているが、平均すると1日5羽程度。つまりようやく500羽を完成させて折り返し…

【それだけでぼくは満たされる】

2017年6月8日 親切気をたくさんいただいた日──。 母が施設内で発熱したため、大事をとって外来受診に向かった。朝9時に出発して帰宅したのは15時過ぎ…疲れ知らずでは帰宅できるはずもない。 母は車椅子、ぼくは松葉杖を使っている状態なことに加えて、…

【安心な場所】

2017年6月3日 「えっ? 節約? ナニソレ? 甘いの? 塩っぱいの? そもそも食べられるの?」 ──そんなひとり芝居を脳内上演。誰に咎められることもない前言を鮮やかに撤回して、しっかり食べることを選択。 「いざというとき、お腹が空いていたら何も…

【青い想像力】

2107年6月1日 傍から見れば健康そうな肥満中年男子がひとり、にぎわいの街角に佇む──しかし今の彼は、歩くのも精一杯…。 「街なかで走るなんてきっと悪さをして追跡から逃れようとしているんだよね?」 「路面に落とし穴レベルの巨大空洞があちこちに…

【45分間】

2017年6月1日 「これ、なんやろね」 介護老人保険施設に入所中の母が、一時的ではあるが、帰宅した。 ケアプランをより的確なものにするために、ケアマネージャー、リハビリ担当者帯同のもと、自宅内の環境を本人がどの程度使えるのかを判断するためだ…

【ぼくのバックアップ】

2017年5月31日 だいぶまた痩せたな── 午前中をすべて費やして、母の眼科受診のため短いお出かけをした。こうして母とふたり道を行くのは、随分と久しぶりだった。 送迎の車もお願いできたのだが、いい天気だったので、坂の上の施設から坂の下の病院ま…

【大切なこと】

2017年5月30日 もしも母が料理に興味がなかったら?── ぼくはこんなにもふくよかな身体にならなかったかもしれない。 そしてこの体型からくる妙な自意識に悩まされた今でいう「こじらせた」青春期を過ごすこともなかったかもしれない。 口に入れるも…

【笑顔は世代を超えて】

2017年5月25日 5年前の秋、母が自宅で転落事故を起こして頭を強打し脳震盪に見舞われたとき、偶然に救急で運ばれた近場の病院…あれからたくさんのことがあったけれど、その病院の系列の老人保険施設に入所できたことは、とても幸運なことだ。 自宅か…

【セルフコントロール】

2017年5月24日 昨日の母の入所初日、施設から使用済みの部屋着を持ち帰ってきた。 業者サービスに任せてもよかったのだけれど、少しでも節約を…いや、お金の問題だけじゃない。 あらゆる意味でぼくの「今」が間に合っていさえすれば、母を誰かに任せ…

【教訓と還元】

2017年5月23日 滑り台付き非常階段? 母を老人保険施設まで送り届けて、体力確認やこれまでのことについてのリスニングを済ませ、これから3ヶ月間のケアプランを作成いただいたところで今日の役目を終えた。 時間を見ると、到着してから3時間ほど経過…

【介護老人保険施設、入所】

2017年5月23日 「お上手ですね」 午前中の早い時間に母をショートステイ先まで迎えにいって、その足で今日からお世話になる老人保険施設へ送り届けた。 これは、森のなかにある施設の門前で車を停めて、車から降りる母を介助するぼくの様子をみていた…

【名札付け】

2017年5月23日 今日から母が入所する老人保険施設には大勢の方が自宅復帰を目指してリハビリをしながら集団生活を行うため、衣類の取り間違えがないように名札を付けるよう指示されている。 ぼくの子供時代は、母が布切れを縫い付けてフエルトペンで…

【母のレシピ──鶏もも肉のケチャップ煮】

2017年5月21日 面会を終えてから買物に寄って帰宅すると、時間はすっかり夕飯時── いつもの作りおきの前に、まずはお腹を満たそうと、母がよく作っていたケチャップで味付けした鶏もも肉のソテーを初めて再現してみた。 味付けは少し手を加えたが、頬…

【紫陽花のころ】

2017年5月21日 数日後に迫った母の老人保険施設入所を控えて、今夕、ショートステイ先へ最後の面会に出かけた。 近親者を預ける理由は様々で、ここには色んな状態の入居者がいる。今回は、あまりお話ができない方が多かったのか、母はほどんど居室で…

【大いなる教え】

2017年5月20日 知ってますか? 先日のLIVEからの帰り道、もう23時に迫ろうかという時間に迷惑かもしれない…と思いつつ豊洲駅でお願いしたら、快く応じていただいた ──ヘルプマーク── 人は見たいものだけを見ている。 だから意識しないと気づくことさ…

【Field Of Dreams】

2017年5月16日 母との面会の帰りに寄った公園には、どういうわけか野球場がたくさんあった。 ──開園60周年── その横断幕を観て納得。草野球人口が多かった時代をこの公園は支えてきたのだろう。 ぼくが少年野球に興じていたのは15歳まで。もう30年も…

【この器──ひだまり】

2017年5月16日 母──今日でちょうど、84歳と4ヶ月──。 次週からお世話になる老人保険施設の担当者との面会を終えた午後、ショートステイ先の居室で一服 「お身体の具合はいかがですか?」 との問いに、車椅子に座ったまま脚を上げるほど元気な姿勢をア…

【みまもる──無言の支え】

2017年5月16日 午後、一週間後の老人保険施設への入所を控えて、母のショートステイ先で担当者を交えた面談があった。 主な目的は、現在の母の体調を確認することだったが、当然のことながら、契約ほかこの先のことについても相談をさせていただいた …

【独り千羽鶴──10色目】

2017年5月15日 鶴、10色目──。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #kawaseromantic #介護者卒業間近 #鶴 #折り鶴 #千羽鶴 #母 #母退院 #ショートステイ #老人保険施設

【母のアルバム】

2017年5月14日 ショートステイ先の母の居室にて。 時おり笑顔をにじませながら、自分の若い頃の様子を無邪気に観ている母。一番古い写真で、母が二十歳前のころのものもある ──65年前── 結婚して兄が生まれて、その12年後にぼくが生まれたころから…

【多幸感プログラム】

2017年5月14日 母の日──。 こうした大人の企てに対して違和感を覚えるようになったのは、母の影響が大きい。 歳をとってからの子だったこともあって、大人の世界についていつも本当のことを話してくれた。故に、あらゆる催事は何事もなく過ごすことが…

【独り千羽鶴──3ヶ月】

2017年5月13日 鶴、9色目──。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #母 #母退院 #ショートステイ #老人保険施設 #鶴 #折り鶴 #折鶴 #折り紙 #折紙 #おりがみ #千羽鶴 #祈り #願い #hope #wish #mother

【もうすぐ母の日──あれから一年】

2017年5月11日 母が過ごした居間から今年の桜を独り眺めていたころ、あれだけ望んでいた静かな暮らしが実に味気ないものだと知った。 あれからまだ一ト月ほどしか経っていないのに、母を取り巻く状況は着実に進んでいる──。 今日、初めて母のショート…

【明日は来ないかもしれない】

2017年5月11日 母の荷物整理に目処がついたところで、スタジオの再構築を進めている。 立春のころにもだいぶ整理したのだけれど、今度は完全に組み立て直す。その過程で、永年に渡って集めた使われないままの機材や楽器を処分することにした。 ぼくは…

【健全なニクタイ】

2017年5月9日 昨日、母を病院からショートステイへ送ったときに受けたダメージが、自分でも驚くほど大きかったことに衝撃を受けた。結局、帰宅してからほとんど寝入る羽目になった。 ──現実から逃れるように── そんなことをしても明日は変わらないこと…

【記憶の花びら】

2017年5月8日 特別なことは何もしていないはずなのに、今日はもう、完全に疲れ果ててしまった。 帰り道、母の日常に刺激を、と、いつか花見に連れ出した川沿いの桜の木は、もうすっかり青葉に包みこまれていた。 煌びやかで誇らしい母の記憶の花びらも…

【奇跡を期して】

2017年5月8日 病院からショートステイ先へ車で移動すること30分──。 25年前、偶然この町へ越してきた幸運をこのところ噛み締めている。 当時暮らした新宿の場合、自宅周辺に病院や介護施設はなかった。これだけスムースな移送を可能にしたのは、まさに…

【誰かのためになるということ】

2017年5月8日 「川瀬さんとお話しするのを楽しみにしている患者さんも多いんですよ」 退院直前に、病室にて介助していただいて着替えを行う母に、看護師の方々そう話しかけていた。 涙を流して別れ惜しんで下さった方もいるらしい。 経済活動に貢献で…

【母の車椅子】

2017年5月8日 ながらく借りてはいるけれど、入退院が続き、あまり活用できていない母の車椅子──。 タイヤの空気を満タンにして病院へ迎えにいく。 家には戻らず、そのままショートステイへ入所。 母をこの車椅子に乗せて、昔暮らした新宿の桜を観に行…

【退院の日の朝に】

2017年5月8日 母が退院する朝、次の預け先への契約書にサインを──。 これまで何通交わしてきたのだろう?(遠い目) #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #介護者卒業間近 #母 #母退院 #ショートステイ

【Nothing Compares 2 U】

2017年5月6日 「それ、ライブボーンやな」──。 4ヶ月に及んだ母の入院期間中、初めて昼どきに見舞いに行った。母が食事をしている様子を観たのも、この期間で初めてのことだった ──随分、少食になっている── 昨秋、退院後に帰宅してからもだいぶ食欲…

【その選択が許された日】

2017年5月2日 その選択が許された日──。 今日も早起きして、連休中のおかずを作りおく。 母の次の受入先が決まった翌朝に、まるで走馬灯のように記憶を呼び覚ましてくれる思わせぶりな音楽を聴きながら調理をしていたものだから、この4年と半年ほどの…

【太陽の子】

2017年5月1日 太陽の子──。 母の入院期限が迫るなか、今日は午前中からケアマネジャーを筆頭に、母をサポートしていただいている総勢8名によるオールスタッフでの担当者会議が行われた。主な内容は、老人保健施設へ移るまでの間にお世話になるショート…