主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

【ずっとそばにいる】

2017年6月29日 完成したばかりの「独り千羽鶴ウォール」を肴に、今夜はそうめんをいただく。 母が集めていた昭和レトロなガラス食器に、このところ気に入ってよく食べているさつま揚げと野菜揚げ、じゃこ天とあじ天を盛り、みょうがや大葉など薬味も…

【どこへいってもひとりじゃない】

2017年6月29日 母の退院からおよそ二タ月が経ってから初めて、循環器内科の外来受診があった。 同じ医療グループの介護老人保健施設に入所中につき、病院へ向かう際も素晴らしい連携で付添いもとても楽。お隣まで僅か2分程度の移動にも送迎車を出して…

【独り千羽鶴、完遂!】

2017年6月28日 独り千羽鶴、完遂(計1020羽)──。 今夜も量産ペースを崩さず、最後の20色目51羽も2時間強で折り上げた。 半分の500羽を超えた先月ごろからだいぶ作業から遠のいて遅れてしまったけれど、量産化を果たしてから挽回。当初の見積り通り、…

【冷えた麦茶を飲むたび想い出す】

2017年6月28日 後片付けを終えて、麦茶で一服──。 特に夏場は旨い麦茶。この季節、麦茶を飲むと否応無しに想い出す ──練習中は水を飲んではいけなかった時代の運動部の日々を── 100本ノックを受けてヨシがでたところで上がらせてもらえ、一杯だけ飲ま…

【土鍋で味噌ダレ蒸し鶏】

2017年6月27日 夕食を摂りつつ、その傍では、土鍋に放り込むだけの蒸し鶏を拵えていた。 食後に仕上がりを確認するも、タレを作る気力がもうない、と諦めかけたところで、食後の皿に余っていた鯖の味噌煮にタレを転用してみることに。 土鍋いっぱいに…

【雨ふりは危険がいっぱい──松葉杖生活、継続中】

2017年6月27日 早朝、小雨のなかリサイクルゴミを出しに向かうと、マンホールのうえにうっかり松葉杖を着いてしまって、あわや転倒しかけた。 不自由な身でもとっさに反応できるものだと感心しつつも無理な力が掛かったせいか、またも痛みを強いられ…

【969──千羽鶴19色目】

2017年6月27日 独り千羽鶴19/20色目、完成──。 これで、51羽ある(予備のためか各色1枚つず加えられている)。 「独り」流れ作業による量産方式に切り替えてから、2時間と少しで折れるようになった。始まりのころが30分で5羽しかできなかったかと思う…

【会いたい──千羽鶴あと100羽】

2017年6月26日 千羽鶴18/20色目は、若草色? 赤や黄の、目に刺激のある色が続いたあと、終盤に差し掛かり優しい緑系となった。そういえば、始まりに選んだ色も緑だった。子供のころ、ぼくが緑色が好きだと気づかせてくれたのは、やはり母だった。 夕…

【みんな母さん──千羽鶴あと150羽】

2017年6月25日 2色目にして最後の黄色を折り終え、あと残り3色150羽となった千羽鶴。この工程まで辿り着くと毎度安堵する。 夕方、コインパーキングの門限につき一晩出庫できなくなっていた車を回収して、その足で母のところへ面会にいった。ちょうど…

【早朝主夫ロマンティック】

2017年6月25日 松葉杖での電車移動が相当堪えたのか、深夜に朝まで作業をするつもりが居間のソファーですっかり寝落ちしてしまった。 早朝に目覚めると、ソファーのクッションが身体に優しかったのかそれとも荒療治が効いたのか、股関節の痛みもだい…

【全能の非考社会】

2017年6月23日 コインパーキングに門限があることを知らずに車を預けて食事に向かってしまい、不覚にも翌朝まで託さなければならない羽目になった間抜けな46歳がひとり、人で埋め尽くされた金曜深夜の駅に佇んでいた。 安全柵のないプラットホーム。…

【天使のハート】

2017年6月23日 天使のハートを射止めた今朝の光──。 いただき物のウインドチャイムは、今も母のトイレの扉に掛けてある。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #kawaseromantic #介護者卒業間近 #母 #老人保険施設 #入…

【植物から学ぶ】

2017年6月23日 植物から学ぶことは本当にたくさんある。 昨秋、ギターを担いで欧州行脚に出発するころ、夏から水栽培を試みていたアボカドが芽を出してしまった。3週間も留守にするのにどうするか? あきらめるのか? そこで思い出したのが毛細管現象…

【昼夜逆転仕事人】

2017年6月21日 今に始まったことではないけれど──。 このところ超夜型になっている理由はここにもある。 松葉杖を突いて身体の自由が効かないため、夜遅い時間から行動した方がストレスなく過ごせる。 高架下の駐輪場も昼間とは打って変わって閑散と…

【やってみることの価値】

2017年6月21日 ひとり千羽鶴もようやくあと5色までたどり着いた。 一工程ずつ折る量産方法と1日で使える時間を考えても、最短であと10日はかかる ──ここまで全20色中、15色── 1色50羽を3時間として、費やしたのはせいぜい50時間、か? こうして数字…

【ひじきごはんのレッドカレー】

2017年6月21日 今夜も作り置いたレッドカレーをひとりいただく──。 少しでもバリエーションを、と、ごはんにやはり作り置いていたひじきを混ぜてみた ──これもまた売れそうな味── だがしかし、今日もひとまず自分を肥やすためだけに食すのである。 ──…

【Pink Cloud──桃色の空】

2017年6月21日 Pink clouds before the dark. 夜を越えて作業に没頭して眠りに就いたのはヒルをだいぶ過ぎてからだった。 夕暮れどき、ようやく目覚める。 起き抜けは股関節痛の痛みが最も激しい時間だ。何も頼らない状態では一歩目が未だ出せず、今…

【かつて当たり前だったこと】

2017年6月20日 健常であったことの幸運を身にしみて噛みしめるこの頃である。 母のレンタル・リネンの代金支払いのため、近くの便利店まで歩く ──往復で600メートル── それだけで汗ばむほどの疲れが襲う ──こういうことにならないように── と、素人知…

【初めての自家製甘酒】

2017年6月20日 深夜、自家製甘酒を仕込んでみる──。 一定温度で保温できる機器がないため、土鍋に米とお湯、麹を入れて放置。 さて美味しくできるかな? 昼過ぎ、自家製甘酒、完成! ──これはイケナイものを作ってしまった気がする── 土鍋に放り込ん…

【千羽鶴──15色目】

2017年6月20日 朝を迎えた──。 音を奏でるまでに至らず、逃避。 千羽鶴、15色目。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン5 #kawaseromantic #介護者卒業間近 #母 #老人保険施設 #入所中 #折り鶴 #千羽鶴 #折り紙

【壊れた身体で母を想う】

2017年6月19日 明け方、駐車場から自宅まで300メートルの距離を松葉杖を突きながらひとり歩く。 ちょうど一年ほど前のこの季節までは、病院へ診察に向かうため、母はこの道を歩いていた。地球の裏側まで旅したこともある母が、この300メートルを15分…

【無常】

2017年6月18日 一昨日昨日と、昨年参加したBankARTのスタジオレジデンスプログラムのオープンスタジオへ伺った。 去年、自分の制作も様子を観てもらおうと、母を連れてここへきたことを想い出す。一年というときは、すべてを変えてしまうには十分すぎ…

【西の空に羽ばたく鳥】

2017年6月17日 「浩介!」 顔を見るなり、今日も母はぼくをそう呼んだ。まだ名前は憶えているらしい。 入居者の皆さんが集う広間がある。母の席は入口から見える位置に準備いただいている。面会にいくと、エレベーターホールから広間に近づいていくに…

【もしも願いが叶うなら】

2017年6月13日 松葉杖で両手が塞がってしまうこんな体調のときにも、自然はいつも変わらず自然にことを進めてくれる ──梅雨入りしてしまった── それでなくとも、日常生活で手が空かないのは実に困ると痛感しているこのごろ。 いつもはポケットに入れ…

【千羽鶴──あと500羽】

2017年6月9日 千羽鶴は量産すべきものじゃない──。 そう思いながらも、スピードアップのため各工程ずつ独り流れ作業を行う日々。 およそ3ヶ月に渡って少しずつ折り続けているが、平均すると1日5羽程度。つまりようやく500羽を完成させて折り返し…

【それだけでぼくは満たされる】

2017年6月8日 親切気をたくさんいただいた日──。 母が施設内で発熱したため、大事をとって外来受診に向かった。朝9時に出発して帰宅したのは15時過ぎ…疲れ知らずでは帰宅できるはずもない。 母は車椅子、ぼくは松葉杖を使っている状態なことに加えて、…

【安心な場所】

2017年6月3日 「えっ? 節約? ナニソレ? 甘いの? 塩っぱいの? そもそも食べられるの?」 ──そんなひとり芝居を脳内上演。誰に咎められることもない前言を鮮やかに撤回して、しっかり食べることを選択。 「いざというとき、お腹が空いていたら何も…

【青い想像力】

2017年6月1日 傍から見れば健康そうな肥満中年男子がひとり、にぎわいの街角に佇む──しかし今の彼は、歩くのも精一杯…。 「街なかで走るなんてきっと悪さをして追跡から逃れようとしているんだよね?」 「路面に落とし穴レベルの巨大空洞があちこちに…

【45分間】

2017年6月1日 「これ、なんやろね」 介護老人保険施設に入所中の母が、一時的ではあるが、帰宅した。 ケアプランをより的確なものにするために、ケアマネージャー、リハビリ担当者帯同のもと、自宅内の環境を本人がどの程度使えるのかを判断するためだ…