主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【願いが叶えられた日】

2018年5月23日今日は朝から緊張していた。──母と《サーカス》を観に行く──子供帰りが激しいこの頃、本番に支障を来すような迷惑を母が起こさないか? または、途中で予想もしていないような体調不良が起きないか?あらゆるケースを想定しながら、母に…

【新しいたぬき】

2018年5月22日明日、一緒に楽しむ予定の森山開次《サーカス》鑑賞へ向けて、母の様子を伺いに行った。今日は午後の昼寝の時間だったのか、母は入居以来、初めて居室で過ごしていた。先に渡したラジオを聴きながら、ベッドに寝転がって寛いでいた。明…

【森山開次《サーカス》2018年再演 初日】

2018年5月19日初日の幕が開けてしまえば、ぼくの出番はおしまい。あとは、劇場の音響チームと作り上げたこの音空間をお客さんと一緒に楽しむだけ。自身も3年ぶりにこの作品を観て、新たに思うことがたくさんある。子供のころ、母に連れられていった実…

【食卓には楽しみが待っている】

2018年5月15日買物に向かうときは、愛用のレトロなデザインのリュックとエコバッグを持参して出かける。カゴいっぱいにまとめ買いした品品を手際よくカバンに詰め込むも、長さのあるものは、なかなか収まりにくい。この5年半のあいだに、何度かこんな…

【大切なことを見逃さないように】

2018年5月13日ひびのこづえ×島地保武×川瀬浩介《FLY、FLY、FLY》──。ひびのこづえ展開催期間中に予定されていた4回の上演がすべて終わった。この10年ほどの間に手がけてきたダンス作品のなかでは、音楽も含めて比較的難解な要素を多分に含んだ内容と…

【残念なサラダの記憶】

2018年5月11日秋葉原から帰宅後、今日の1食目を──。今宵のブツ切り野菜の山盛りサラダは、レタスをベースに、セロリとネギを追加した。小学校のとき、家庭科の実習で作ったサラダ──ぼくが割り当てられた班があまりに粗末なサラダしかできなくて、とて…

【無常であるがゆえにめぐりくる「今」という時】

2018年5月11日やや挙動不審になりつつあった録音データ記録用ハードディスクを新調するために、いつもの「少し遠回り」なルートで秋葉原へ向かった。それは、初心を忘れないようにするためでもある。──ところが──CBS/SONY時代から30余年見つめていたS…

【母が伝えようとしてくれている何かを】

2018年5月10日母が入居している特別養護老人ホームへの道中は、とても緑ゆたかな道のりが続く。──いつかこんな自然のなかに暮らす日がくるかもしれない──今あることがすべてではない──可能性は無限にあるのだと自らに言い聞かせながら車を走らせた。…

【ラジオのある生活】

2018年5月10日先月までお世話になっていた介護老人保健施設入所中から、母はそれまでずっと聴いていたラジオを聴かなくなった。自宅にいたころは、寝入るときには必ずラジオをそばにおいていた。ときには深夜番組も聴いていたらしい。「岡村くんのオ…

【咀嚼欲を満たすサラダ】

2018年5月9日 8:30AM──昼夜逆転仕事人の使命を果たして、朝食を。下敷きになったキャベツの千切りがまったくみえない、山盛りサラダと白湯。食後にコーヒーを淹れたいところだが、安眠の妨げになるゆえ、パス。風呂に入って溢れ出したドーパミンの活動…

【母の献立にはなかった品品】

2018年5月8日 白菜のサラダ──。 #主夫ロマンティック #介護 #介護者 #在宅介護 #介護独身 #シーズン6 #kawaseromantic #介護者卒業 #母 #老人保健施設 #特養 #入居中 #ケアマネ #ケアマネージャー #川瀬浩介 #元介護者 #男の料理 #料理男子 #料理中年 …

【希望に満ちた場所へ】

2018年5月3日森山開次《サーカス》──。まもなく開幕する3年ぶりの再演のための稽古が進んでいる。通し稽古を2度拝見して、2度とも涙が溢れてきた。──どんな記憶を参照しているわけでもない──大切だった過去の出来事を思い返すことなど、稽古中は一切感…

【母への償いのために】

2018年5月1日コーヒー生活を始めたのは、2016年初頭からだった。母との暮らしに息が詰まってしまい、何か気を紛らせるものを、と、コーヒーを選んだのは、必然だったのかもしれない。──香りを聞く──最初は香を嗜むように、その匂いだけ嗅いで飲ま…