主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【涙と共に感謝を伝える──母と婚約者 ふたつの死(6)】

2022年1月31日⁡今日も目覚めた直後から、心に収めたはずの疑義が沸き立ち始めてしまった。うがいをして白湯を飲むという日課にしている自律神経を整える儀式を済ませてから、いつものようにノートに向かい、感情を吐き出した。自らの思考を整理するた…

【悲嘆に向き合う勇気──母と婚約者 ふたつの死(5)】

2022年1月30日⁡今日はこの3週間の間で、最も苦しい時間に直面している。目覚めた瞬間から、既に納得して心に収めたはずの疑義がまた吹き出してきた。わが暴走した想像力は収まる気配がない──ノートに気持ちを書き出してはみたものの、感情の落としど…

【怒りと抑うつのステージ── 母と婚約者 ふたつの死(4)】

2022年1月29日⁡精神医学の側面から死についての考察を深めた故エリザベス・キューブラー=ロスによる「死の受容のプロセス」を参考にすると、ぼくは今、「怒り」、そして「抑うつ」の感情に支配されている段階とみていい。⁡この「キューブラー=ロス…

【囚われた夜──母と婚約者 ふたつの死(3)】

2022年1月28日⁡東京に大雪が降った日の夜、ぼくは自宅のベランダの手すりに雪が降り積もったこの写真を彼女に送ろうとしていた。素早くリアクションがあれば、いつもよりだいぶ早い時間から電話をしたいと考えていたからだ。⁡しかし事実を後から追え…

【繋がれた命──母と婚約者 ふたつの死(2)】

2022年1月22日⁡脳MRI/MRA検査を受けた。この検査受診は、彼女の葬儀に立ち会ったご家族との約束でもある。⁡今日も午前中に目覚めるも、昨夜からの軽い動悸の影響か、身体が重たい。⁡⁡──今回の出来事を可能な範囲で書き留めておきたい──⁡⁡昨夜そう思っ…

【大雪の霹靂──母と婚約者 ふたつの死(1)】

⁡2022年1月21日⁡何年ぶりだろう? この言葉を使うのは……。⁡⁡──死──⁡⁡少なくとも、母の介護者として見守り続けた9年間は、口語にも文語にも「死」という言葉を使わないように意識してきた。それは「死」に意識を向けたくなかったからではない。それと…