主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと

【fatigue】

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2018年1月22日

 

疲れているのは、年始の喧噪にまみれていたからだけではないらしい。

 

介護者生活も6年目に入った。この1年、自宅で母を看ることが難しくなって直接世話をすることも少なくなったけれど、介助の負担が減っても何かを解決してくれるわけではないと思い知らされてばかりだったような気がする。

 

この1年という時間を思い返しながら、師走に母を歯科受診に連れて行ったときに道中で聴いていた曲を今夜もかけてみた。

 


──プッチーニ作曲〈誰も寝てはならぬ〉──

 

 

歌唱はもちろん、母が愛するバヴァロッティだ。

 


──嗚呼──

 


音楽はどうしてこうも深く、記憶と共に心に刻まれるのだろう。

 

いつか襲いくる時間を想像しながら、想う。

 


──もう、この曲は聴けないかもしれない──

 


日曜日の深夜──ひとり思いに耽るにはちょうどいい。

 


音程も、あまり取れなくなってきた。
裏声なんて、もちろんだせなくなっている。
歌う様子は、まるで子供みたいだ。

 


あの日の母の様子が思い出された。そして、近ごろ触れられたあの方の今と重なって…少し呼吸が荒くなっていたことに気づいた。

 

「わかる」なんて言葉は、気安く使いたくない。だからぼくは、こう記そう。

 


──その気持ちが、想像できる──

 


言葉は便利だ。不可解な気持ちにラベリングして、そのときの状況を自ら認知し、自分を納得させることができる。

ならばこの気持ちのラベルは何だ?

 


──今はまだわからない──

 


ただ、今は少し、疲れているんだ。

きっとそれだけのこと。

 


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