主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

【あんたが私の生きがいや】

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2017年9月6日

 

水泳、再開──。

 

自ら奏でる音の渦に朝まで呑み込まれ、その後しばらく気絶してから目覚めたあと、このあとの追い込み期間に一歩たりとも外へ出かけずに済むように、10日分のおかずを作り置きした。

 

粗熱が取れてすべての器を冷蔵庫にしまい込んだところで時計を確認すると、18時過ぎ。

 

 

──まだ面会に間に合う──

 

 

先週の外来受診付添い以降、母と顔を合わせていなかったから、急いで支度をして施設へ向かうことにした。

 

夕食後、19時を過ぎると、母はいつも居室のベッドに横になっている。このところあまり話題もないからお互いに言葉数も少ない。

 

 

──言葉に詰まって無音の時間が過ぎてゆく──

 

 

母は今日も和かな表情を浮かべながら、子供が大人を見上げるようにぼくをじっと見つめていた。

 

 

──「あんたが私の生きがいや」──

 

 

最近、顔を合わせると必ず母はそう口にする

 

 

「そんな風に今でも親に言ってもらえるなんて嬉しいよ」

 

 

なんて返したらいいのかわからず、ぼくはぎこちなく、そう応えた。

 

家で一緒に過ごしていたころは、毎日毎日、数えきれないほど「ありがとう」と言ってくれていた。それを想い出して、いつだったか「1万回のありがとう」を伝えてくれた、と、どこかに記したことがある。

 

これからは、この「あんたが生きがい」を、また数えきれないほど伝えてくれるのだろうか?

 

そのためにも、たくさん顔を見せにいかないと、ね。

 

股関節を痛めて以来遠ざかっていた水泳を、今夜から再開するため、面会のあと、そのまま区民プールへ向かった。

 

痩身する目的以上に、健康を維持するために去年からおよそ30年ぶりに始めた水泳…今夜は随分久しぶりだったけれど、去年極めたクロールで25mを6〜7ストロークというテンポは維持できていた(あと1ストローク縮めたい)

 

 

──親より長生きできるか?──

 

 

それは誰にもわからない。だからできることを、あせらず、少しずつ。

 

「川瀬」というその名に恥じず、水の中ではいつもとても落ち着く。

 

 

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