主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

【誰かのためになるということ】

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2017年5月8日

 

「川瀬さんとお話しするのを楽しみにしている患者さんも多いんですよ」

 

退院直前に、病室にて介助していただいて着替えを行う母に、看護師の方がそう話しかけていた。

 

涙を流して別れ惜しんで下さった方もいるらしい。

 

経済活動に貢献できないものに対する風当たりは高齢者にさえ厳しい世の中だが、人知れず、こうしたこころ温まるエピソードがあることを見逃さないようにしたい

 

──今の母が家族以外の誰かのためになっている──

 

それは、ずっと付き添っていたぼくにとっても褒美のような瞬間だった。

 

でも、身体全体の動作の衰えは隠せない。車に乗り降りする際の介助を久しぶりに行ったが、全介助が必要なほどになっている。自宅復帰には程遠い状態──。

 

長らくお世話になった病棟からの帰り際、去年の入院時から母をサポートして下さっている看護師の方から声を掛けていただいた。実にこころのこもったお言葉を頂戴し、かえって恐縮してしまった。

 

毎日毎日、タフな現場に向き合っておられるというのに、まるで、疲れ切った背中をさすってもらったような暖かい言葉に、思わず…。

 

次いで、薬剤師の方から退院時処方の説明を受けたあと、とても優しく接してくださった入院患者さんらと挨拶を交わして病棟を後にした。

 

これから2週間、介護老人保健施設の空きがでるまでの間、ショートステイで過ごしてもらうことになる。

 

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