【母、再び発熱か?】
2018年2月15日
丑三つ時、虫の知らせか突然目が覚めた。
やはりどこか緊張しているのだろう。束の間の睡眠は、案の定浅い眠りとなった。
うたた寝している間は、とても口外できそうきないほど素敵な夢をみていた。まず起こり得ないことのはずなのに、それを夢だとも気づかずにいたのだから(たまに夢と知りながらみているときもある)、よほど素晴らしい時間だったのだろう。
その夢の展開がおぼろげになったころ、一瞬にして目を開き、起き上がった。
床に就いてから何度かみまもりカメラで様子を伺っていたが、母は微動だにしていなかった。突然呼び覚まされた目覚めに「まさか」と思って寝室に入ろうとすると、居間との境のすりガラスごしに、母がこちらを向いているのがわかった。
──「眠れないのかな?」──
近寄って声をかける。問題ないようだったが、おでこに手を当てると少し汗ばんでいた。
部屋の温度が高かったのか?
布団が暖か過ぎたのか?
それとも便が出ているのか?
すべて確認したけれど、どれも影響するほどじゃない。環境の変化による場合も考えられる(入退院を繰り返していたころにも何度かあった)。
即座に体温を測ると、少し微熱があるような数値がでていた。
──焦らない焦らない──
睡眠中のこと。布団の中にいるときは、少し体温が上がっている場合もある──6年近くの介護経験は、なにひとつ無駄はなかった。
1時間後にまた様子をみにくるからと母に告げ、ぼくは最寄りの24時間営業をしているスーパーマーケットへ向かった。
──朝食のことをすっかり忘れていた──
作り置いたおかずは食べないだろうし、何か新たに用意する必要があったが、材料がなかったからだ。
卵や牛乳、ヨーグルトなどを買い求め、約束通り1時間以内で帰宅し、再び母の傍で検温。見込み通りに平熱に近づいている。
少し安心したが、状況は刻々と変化するもの。
次は明け方、もう一度みまもりを。
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