主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと

【青い想像力】

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2107年6月1日

 

傍から見れば健康そうな肥満中年男子がひとり、にぎわいの街角に佇む──しかし今の彼は、歩くのも精一杯…。

 

「街なかで走るなんてきっと悪さをして追跡から逃れようとしているんだよね?」

 

「路面に落とし穴レベルの巨大空洞があちこちにある島国じゃ瞬時に別世界に誘われちゃうよ手のひらとにらめっこして直進してくる老若男女!」

 

「苦悶の表情を浮かべながら脂汗流して脚を引きずって遠慮気味に歩いているのにそんな迷惑そうな雰囲気を出すのはきっぼくの身体が無駄に太いせいからかな今日も暑いのにごめんね」

 

「車道を行ったり歩道に乗り上げてきたり自由とは何かを哲学しようぜ耳まで塞いだロードレーサーたちよ〜」

 

──嗚呼、皮肉にも程があるぞこの疲れ切った肥満中年の俺様め(嘆息)──

 

混雑する渋谷の夕暮れ…痛みを抱えた身体でそんなことをぶつくさ思い浮かべながら、隙を突かないと渡りきれそうにない横断歩道を見つめながら途方に暮れた(遠い目)

 

──青春を棒に振るほど酷い痛みを患った腰痛の古傷に悩まされるこのごろ、都会の真ん中でひとり、内部障害を抱える方や高齢者、妊婦のみなさんのご苦労に、今の身の不自由さをもって全想像力を投じて想いを馳せてみる。

 

青い時代には、ただ自分の痛みを辛抱するだけで精一杯だったな。周りのことなんて見る余裕どころかその視点さえなかった。きっとみんなも「今」に精一杯なんだろう──

 

そして母を想う…今日、自宅復帰の可能性を探るために施設から一時帰宅したとき、本当に大変だったんだろうな。階段をわずか二段下りるのにも怖がって脚が出せなくなっていたほどだし。

 

5年前、調子を崩すまで元気だったから…

 

その苦しみを忘れるためには「今」のことなんてわからなくてもいいさ。

 

楽しかった時代の記憶のなかで生きれば、それで…。

 

──ところで「健常者」ってどういう意味だったかな? と辞書を引いてみたら、あまりに想像通りな読んで字のごとくの定義で、咄嗟に苦笑を浮かべてしまった。

 

括りを作るなら「健全者」の方が適した表現だと感じるのは、ぼくだけだろうか?

 

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