主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと

【人生をしまう速度──あれから1年が過ぎて】

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2018年10月21日

機上から見た富士山──。

いつからだろう? 移動中はまったく眠れない質だったぼくが、今では完全に寝入ってしまうようになった。特に帰りは熟睡してしまうことがほとんどだ。無事に現場を終えた安堵も手伝っているのだろう。

昔は通路側の席を好んでいたけれど、眠るなら窓側がよいということを近頃痛感している。飛行機の窓辺は、ちょうど頭をもたれ掛けるのに都合のいいカーヴを描いているからだ。そして、機内サービスの誘惑に負ける心配もない。耳はお気に入りの音楽で塞がれている──着陸時の衝撃で到着を体感する──そんな調子で、ぼくにとって今や飛行機は、贅沢なゆりかごとなっている。

ところが、今日に限って、途中で目が覚めた。ふと外に目をやると、雲海に浮かぶ富士山が見えた。

去年も珠洲から帰る便から、絶景の夕陽を見た。それが〈WONDER WATER EP〉のジャケット写真になった。

あれから1年──母はすっかり子供がえりを超えて、赤子がえりした。生まれて物心がつくスピードと老いて人生をしまうスピードが同じなら、母が魂だけの存在になる日はもうすぐそこまで迫っている。

母のわがままも心無い言動も言葉の通じなさも、子供の相手をしていると思えばあまり気にならない。


──それでも──


割切れることのない想いが絶えず心中を彷徨う。

明日はいよいよ母が退院して特別養護老人ホームに戻る日。入院は結局、5週間に及んだ。施設に戻ってから、うまく馴染めるといいのだけれど。

気づけば10月15日で、介護が始まってから丸6年が経過したことになる。いよいよ7年目──この1年の間に、何かが起きそうな予感がしている。


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