【涙という言葉】
2018年4月24日
ひびのこづえ×島地保武×川瀬浩介《FLY、FLY、FLY》──。
今回の展覧会期間中、4回予定されている上演のうち、初演を含む2回を終え、東京のスタジオに戻った。
2回の上演とも、涙を流して見てくださったお客様がいらした。
特に2度目の上演では、ぼくからよく見える座席に、中盤からずっとハンカチで涙を拭っている若い女性の方がいらした。その後方には、ご年配の女性が同様にハンカチで目頭を押さえながら、光のステージで舞うダンサーに視線を送り続けていた。
寝てしまっているひと
退屈そうにしているひと
苛立っているひと
ぽかんと口を開けているひと
客席には、様々なひとがいる。
涙を流したわけはもちろん察することさえできないが、作り手としては、こう感じる。
──言葉では表し尽くせないものが伝わった瞬間──
ぼくたちは、言葉に頼りすぎた──発達した脳が、余計な思考を巡らせて、意味や正解「のようなもの」を求めてしまう。
──ときに、その涙のわけさえ必要とする──
相手の感情をコントロールすることはできない。ぼくにできるのは、ただただ理想を追い求めて、その頂きへたどり着くために、全力を投じること──。
無論その理想は、独りよがりではない。
──大切な誰かに、今日のことを伝えたくなるような体験を──
描いている成功の図は、それだけだ。
もしかしたら、初めて「パフォーマンス」というものを体験された方もいらしたかもしれない。いやむしろ、そんな皆さんの方が多かったに違いない。
そのなかで「涙という言葉」を表現して下さった方々が少なからずいらしたことを、ぼくはいつまでも誇りに思いたい。
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