主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

【虫の知らせ──premonition】

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2018年8月13日

この単語を憶えたのは、10代の終わりごろだったろうか。David SylvianがHolger Czukayと協働したアルバム《Plight & Premonition》を聴いたときだった。

あれからながい年月が過ぎた今年、なんと再発を果たしたというので、現代的にストリーミングで聴いてみたところ、新たにミックスが施されたのか未発表の別バージョンなのか、これまで聴いてきた音源とは違う印象を受けた。もちろんストリーミングで全編楽しめるのだけれど、やはり気になるレコードは盤を求めたい。早速オーダーした。

割れた器を見つめて、一番最初に思い浮かべたのは、そのアルバムのことだった。あの当時から色んな音楽に触れていたお陰で今があると思うと、今日、こうしていることは「定め」と言っても過言ではなさそうだ。

もうひとつ、思い浮かべたことがある。母から台所を引き継いで、もうじき丸6年になるが、これまでひとつ足りとも食器を割ったことなどなかった。それなのに、今夜、遂にその最初の機会に遭遇してしまった。

しかもこの器は、20年ほど前に友人の結婚式の引出物でいただいた小皿だった。最近、レーズンやデーツ、くるみなどのナッツ類をつまむのによく使っていたものだった。

今日は寝不足のせいもあって、異様な疲れに支配されたていた。仕事の成果も得られず、トレーニングに出かける気力もなく、何もできなかった。その流れを明日に持ち越したくないと、めせて食器くらいは洗って1日を終えたい──それがいけなかった。しかし、怪我もなく済んだのは何よりだった。

それにしても、見事に真っ二つである。ここ数日のぼくの心情からすると、様々な意味をここに当てはめられそうだが、いまはこう思うことにする。


──これは、なにかの身代わり──


これから続くたくさんの約束を無事に果たせるよう、律して過ごしていきたい。


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