主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

【父の命日2018──長生きできる幸運】

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2018年8月4日

今年もまた、この日を迎えることができた。

そう、まさに「できた」のだ。今日という日は、誰にでも与えられるわけではない。

母の不調と、自分の年齢と経験による物事の捉え方が変化してきたせいか、47歳を迎えたこの1年は、生命について考えることばかりになっている。そして今日もまた、そんなことを改めて考える瞬間に遭遇した。

ビートルズのプロデューサーとしてあまりに有名なジョージ・マーティンのドキュメンタリーを観た。終盤に差し掛かり、氏が語ったひと言が、まさに今日、父の命日を迎えて改めて感じていたぼくの気持ちそのものだった。


──「長生きをできるだけで幸運」──


若いころに聞いても、今ほどの感じ方はできなかったに違いない。あらゆる想いが入り交じった感情が、今朝のぼくにはあった。そして、若くして旅立つことになった父と、その状況を見守った母、幼くして父を失うことになった兄の気持ちを想像した──たとえどんなに想いを巡らせても、人の痛みには触れることはできないのだけれど。

曲作りをしていると、時おり、とっさに感きわまることがある。今もそういう周期に入っているらしい。けれど、そこは作り手として冷静になるようにしている。


──ただ疲れているだけ──


どおりで最近、よく眠れるわけだ。

いや、それも考えようによっては、ただ「今」から眼を背けたいだけなのかもしれない。


──目を瞑っている間、世界はどうなっているのだろう?──


近ごろ、そんなことまで想うようになった。


それがどんなことなのか?


それはまた、別の機会に。


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