2018年4月28日
今日も太陽を見ていた。
雲ひとつない快晴のもと、昨日と同じように、空は白く輝いていた。
天高く煌めく太陽──。
バックミラー越しの夕陽──。
その夕陽が照らしていたのは──真昼の月。
また満月が近づいている。
特別養護老人ホームに入居して、1日が経った。母に特別変わった様子はなかったようにみえた。
それを確認して、ぼくが安心しても仕方がない。
──自己満足──
もしも言葉を失ったら、ひとは感情や恐れから自由になれるだろうか?
その言葉も概念からも解き放たれたとき──「幸福」という何かを見つめることができるようになるのかもしれない。
母は、その瞬間に近づいているのだろうか?
それとも、伝えたいことを伝える機能を喪失してしまって、「自分」という器のなかに閉じ込められているのだろうか?
──あの笑顔の向こうに、ぼくには届かない叫び声がこだましているのだとしたら──
他者の痛みは、想像することしかできない。
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