主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

【できることはすべてやり尽くした】

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2018年4月23日

昨夜、市原湖畔美術館でのパフォーマンス初演を終えたあとの家路──最寄駅のひとつ手前で乗り換えるため列車を待っていると、突然に、泣き崩れそうになる瞬間があった。


In the blood of Eden
We have done everything we can
In the blood of Eden
So we end as we begin
With the man in the woman
And the woman in the man
It was all for the union
Oh the union of the woman
The woman and the man

Peter Gabriel ‘Blood Of Eden’ taken from the album “New Blood” (2011)


いつだって、次の瞬間には、予期できないことが起こるもの。


──望むと望まざるとに拘らず──


ぼくは、苦しかったに違いない。母のことを口外するべきではないと決めていたはずなのに、会話の節々に、母の近況について話せるタイミングを探していたような気がする。

ひとりになった帰り道、言葉を交わしていた時間にもまた、その瞬間が訪れた。

そのとき、耳元で流れていたのは、この曲だった。

両手で顔を覆い尽くし、身体を前に倒して、一瞬にして込み上げたものを封じた。


──できることはぜんぶやったんだ──


──今を始めるために過ぎた日を終えよう──


年々、ライブ用に背負っていく機材に重みを感じるようになっている。実際、10kgを超えているから重たいことには違いないのだけれど、昨日はやけに、それが堪えた。


──身体は悲鳴を上げている──


このところ、台湾にいたころの時間を思い出す。もう10年近く前のことになる。


──丁寧に暮らすことの大切さを知った日々──


再び、あの時間を取り戻そう。


静かで穏やかな時を──。


言い訳に満ちた暮らしは、もういらない。


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