主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと。そして、それからのこと。

【劇団仮想家族】

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2018年2月16日

何だあれは?
UFOか?
焼きそばか?
それとも最新型のピザか?


──巨大な義理チョコだっ!──


突然ですがお知らせです。
私ごとですが、旗揚げしました劇団を。


その名も──。


「劇団仮想家族」


家族構成は、パパ・ママ・長男・次男・末っ子長女。

ぼくは言うまでもなく、暖かい視線で家族をみまもる父役。


──というのは、もちろんすべてが冗談です。


酒場で出逢った気の置けない面々と、酒の席でお馬鹿な会話を楽しんでいる間に、なんとなくそんな役割分担になってしまった…というだけです。

仮想家族が楽しく酔っ払う様子を父はみまもりながら、ときには誰よりも自由になって、ロマンティックな言葉を語り続ける──そんな愉快な嗜みに付き合ってくれる「我が愛しき阿呆たち」から、一時帰宅の母をみまもる最中、素敵に芝居掛かった贈りものが届けられたのです。


「お仕事がんばってね」


という件なんて、実にリアルな仮想家族っぷりではありませんか?

若く美しいママを妻にしたばかりに、嫉妬深さに拍車がかかるパパ…という設定に則り(もしくは体重比に倣って)、家長役には、こんなに巨大なチョコレートを贈って下さったのでした。

チョコ好きの母にみせると、もう一瞬で虜になってしまって、ごはんを食べないという、誰もが使った子供時代の荒技を発揮し始めたので、「ごはんを食べたらあげる」という、すべての親御さんに備えられた絶対交換条件を提示。素直に受け入れるところが、子供帰りが止まらない今の母らしいところです。

細かく砕いて、母と分け合いながら食べてみると、ストロベリーとラズベリーを合わせたような味わいがなんとも美味しく──。


「旨い」


チョコを食べて唸った記憶は、あまりありません。そして何より、包装フィルムを開けたときのみずみずしい香りにうっとりしてしまいました。


しかし、モノの大きさには比例しないのが、大人になって知らしめられた「現実」というものです。

かじるとしっかり、そしてはっきり「ギリギリ」と、何とも義理堅い音を立てるのでした。


──本物しかいらない──


ずっとそれだけを求めてきました。


「こんな笑顔を届けてくれるなら冗談でも何でも構わない」

「贈る側の楽しみや喜びを受け止めるのも祭りの意義」


そう感じることができたのは、きっと「束の間のパパ役」の成果でしょう──今朝はそんな朝でした。


母と2人で迎えたバレンタイン──。


思えば、そんな日は、今日が初めてだったかもしれません。


愛しき仮想家族の皆様へ。


記憶に残る素晴らしい1日を演出して下さってありがとうございます。

しかし残念ながら、劇団は今日で解散です。父はしばらく「創作という名の旅」にでます──いつかのリユニオンを待ちわびながら。


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