【母、帰宅前訪問、前夜】
2018年1月24日
だいぶ溶けたけれど、未だに置き場所に困るほどの残雪。
──破壊と再生を繰り返し筋肉は鍛えられていく──
先の除雪による影響で喰らった裏腿と臀部の痛みを感じながら、怠けた身体にはきっといい影響があると信じて、黙々と雪を掻く──。
自宅前の植込みの木をすべて処理したのは、何年前のことだったろう? 母の身体に色々と起こり始めた2012年の暮れだったような気がする。
あの頃から、祈るように、あらゆることを整理してきた。今になって振り返れば、一番最初に手をつけるべきだったのは、自分の心だった。
目の前のことばかりに気を取られ、気づいたときには、自分自身を見失ってしまった──それからあらゆるものに助けを求めた。
──医療・食事・運動・書籍・瞑想──
気持ちが整えられていく実感が少しずつ湧いてきたのは、その実、ようやく最近になってからだ。
──もっと早い段階で心を落ち着けることができていれば、手放さずに済んだこともあったのかもしれない──
時折、そんなことをぼんやりと考える。
いや、いまこうしていることが、何よりあるべきかたちに他ならない。過去も未来も、今この瞬間には存在しないのだから。
──「すべては書かれている」──
何度か引用したことのある、あの小説の言葉通りのこと──。
さて、明日は母の帰宅前訪問の日。自宅環境でどの程度過ごせるかを確認することになる。
そのわずかな時間に、いろんなことが見えてくるはず。
──もう一度、すべてを変える必要に迫られる──
そのつもりで、母の今すべてに目を懲らそう。
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