主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと

【だからぼくは、生きる。】

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2017年7月18日

 

もういつ頃のことだったか、思い出せなくなりつつある。

 

母を風呂に入れようとガウンに着替えさせて、二階の寝室から階段を一緒に降りていたときのことだった。母が突然体調を崩して途中で座り込んで立ち往生してしまったことがある。

 

まだぼくも不慣れでどうしていいかわからず、震える母を抱きかかえるようにしてただ背中をさすってあげるほかなかった。

 

二人で動けなくなったまま顔を見上げると、天井の明かりとりから光が射し込んでいる様子に気が付いた

 

 

──母が自宅を離れて半年が経った──

 

 

「この図をまさに途方に暮れるというのか?」と、深くため息をついたあの日の記憶が突然蘇ってきた。

 

その状況に困惑したこと以上に、それまで見たことのなかった母の弱々しい姿を目にしたことが、何より苦しかった。

 

 

──人は、生まれてくるときと同じように、いつか迫り来るその終に、自らの意思を映すことができない──

 

 

もしも最期のときを誰かに見守ってもらえるのだとしたら、その瞬間こそを「幸福」というのだろう──。

 

だからぼくは、生きる。母を見送るそのときまで。

 

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