先日、ふと思い出して立ち寄った聖イグナチオ教会。兄の結婚式以来だから、たぶん20年ぶりくらいの再訪になる。
当時の礼拝堂は、新築された現在のものとは違って、とてもクラシカルな佇まいをしていた。当日はビデオ係だったから、どこかにあの礼拝堂の様子を納めた記録が残っているかもしれない
──今のチャペルがどうなっているのか?──
いつかの酒場で聞いた話しが気になって…そして、先の自分の展示会場で兄と久しぶりに会話したことがきっかけとなって足を向けたてみた
小中学校時代を過ごした麹町〜四ツ谷界隈もまた、想い出深い街だ。
地下鉄・四ツ谷駅の橋の脇に当時あった舗装されないままだった土手の斜面を滑り台にして、泥だらけになるまで寄り道して遊んでいたら、ランドセルの校章をみた通行人から小学校に通報されてひどく叱られたことがあった。
上智大学のグラウンドを借りて少年野球に興じていた中学のころの、土砂降りのなかでの練習や左打席から旧お濠端の斜面までかっ飛ばしたホームランのことは今でもよく憶えている(ついでに言えば、ダイヤモンドを一周してベンチに戻ったときに喰らった大人社会を映したような嫌なチーム内での出来事もすべて)。
礼拝堂は、想像していた以上に落ち着く空間だった。夜のミサが終わったあとだったことも、あの空気感を生んでいた理由かもしれない。
新宿通りに面した立地だというのに、現代建築らしく、外からの騒音はほとんど遮断されている。残響の設計も見事で、堂内を歩く靴の音も心地よく響き、ここで賛美歌を奏でたらさぞ美しい音色になるだろうことが容易に想像できた。天井のモチーフは、宇宙のような曼荼羅のような…蓮の花にもみえる意匠となっていて、天高はさほどないのに、空間的な広がりを心理的に感じさせてくれる。
あいにく、如何なる信仰心も未だないのだけれど、歳を重ねてそれに応じた様々な経験をした身として、いくつかの宗教が遺してくれた文化や教義には共感できるものを感じている。
──何よりこの静けさこそは、ぼくが絶えず求めているものだ──
外国語でのミサも行われてるようだから、海外にきた気分を味わいに、また訪れてみようと思う──この夜の機会もまた、記憶に残るきっかけになりそうだ。
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