読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

主夫ロマンティック

独身中年男子の介護録──母が授けてくれたこと

【つぼみ】

今年もどうやら例年通り、桜のころを迎えているらしい。 この1週間、母の見舞いから完全に遠ざかっていた。家からもさほど離れていないし、向かえない特別な理由があったわけでもない。いや、もしかしたら、単に拒絶していたのだろうか? 繰り返される変わ…

【聖イグナチオ教会】

先日、ふと思い出して立ち寄った聖イグナチオ教会。兄の結婚式以来だから、たぶん20年ぶりくらいの再訪になる。 当時の礼拝堂は、新築された現在のものとは違って、とてもクラシカルな佇まいをしていた。当日はビデオ係だったから、どこかにあの礼拝堂の様子…

2016年1月22日【病院の待合にて】

2016年1月22日 母との変わらぬ日常が続く──。 寒さが厳しくなるこの1月下旬、母の脳梗塞発症から1年が経過しようとしている。過去3年、調子を上げては奈落の底に突き落とされた経緯があるものだから、こんな元気な様子を見せ付けられると、安堵を…

【バジルパスタ】

2016年4月20日 いただいたジェノベーゼ バジルペーストを使って、BankART Cafeの名物になりつつあるバジル・パスタを再現してみた ──旨い── パスタ好きの母だけに、今夜の夕食は残さずぜんぶ食べきれた。 これはもしかすると、ミキサーを手に入れてオ…

決断を迫られるのはいつもぼく──次男・浩介

2015年10月15日──家の中で転落事故を起し、左側頭部を強打。脳震盪を起こした母は、1週間の入院予定となった。頬の感覚もなく、ぼくが誰かさえわからなくなるほどの状態から、1日経過してどう変化しているのか? 入院翌日の午後、指定された時間に病室へ向…

2012年10月15日──始まりの日

素直になりたい。 ぼくはそれだけを願って生きてきた気がする。 母、浩江。1933年(昭和8年)生まれ。山羊座。 今から6年前──2009年3月14日、母の3つ歳上の姉がなくなった。享年78歳。それからだった。母が死に支度を始めたのは。 ぼくは当時、横浜市からの…

主夫ロマンティック誕生──はじめに

映画《アンダーグラウンド》のラストカットで、自由奔放で破天荒な主人公がこう言い放つ──昔のことは忘れろ──。 確かにそうかもしれない。 母の介護が始まって、まもなく丸3年になる。この期間、ぼく自身にとっても色んなことがあった。キャリアとしても重要…