【大いなる教え】
2017年5月20日
知ってますか?
先日のLIVEからの帰り道、もう23時に迫ろうかという時間に迷惑かもしれない…と思いつつ豊洲駅でお願いしたら、快く応じていただいた
──ヘルプマーク──
人は見たいものだけを見ている。
だから意識しないと気づくことさえない。
介護者として母と二人きりで過ごした濃密な時間は、ときに自分を壊してしまうほどだったけれど、これまで感じることさえなかった複雑な感情や視点が、己の内と外に確かにあることを知れただけよかった
──すべては、母が授けてくれたもの──
その大いなる教えをこれからより育んでいきたい。
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【Field Of Dreams】
2017年5月16日
母との面会の帰りに寄った公園には、どういうわけか野球場がたくさんあった。
──開園60周年──
その横断幕を観て納得。草野球人口が多かった時代をこの公園は支えてきたのだろう。
ぼくが少年野球に興じていたのは15歳まで。もう30年も遠ざかっている──。
見憶えのあるバックネットから無人のグラウンドを眺めていると、また無邪気に野球がしてみたくなった。
──「チームでも作るかな?」──
9人も集められそうにない、か(苦笑)
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【この器──ひだまり】
2017年5月16日
母──今日でちょうど、84歳と4ヶ月──。
次週からお世話になる介護老人保健施設の担当者との面会を終えた午後、ショートステイ先の居室で一服
「お身体の具合はいかがですか?」
との問いに、車椅子に座ったまま脚を上げるほど元気な姿勢をアピールしたが、起き上がり、立ち上がりは介助が必要で、全体の動きは芳しくない。
そして、食事の量も減りつつあるせいか…だいぶ細く小さくなってきている
──こうしてゆっくりと、この現世で暮らすための器から魂を解き放つ支度を整えていく──
これでいいんだ。きっと、ね。
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【みまもる──無言の支え】
2017年5月16日
午後、一週間後の介護老人保健施設への入所を控えて、母のショートステイ先で担当者を交えた面談があった。
主な目的は、現在の母の体調を確認することだったが、当然のことながら、契約ほかこの先のことについても相談をさせていただいた
──そろそろ本気を出して稼ぐかな(苦笑)──
そんな強がりを言ってみたくなるほどの現実を目の前にして、知識と経験がどれだけ異なる強い衝撃を喰らわすのかを改めて思い知った。
少しぼんやりしながらの家路。いつも通りかかる大きな公園に差し掛かり、車を停めた。
曇空で湿気が多い今日の天気は、森の緑に心地よい涼しさと澄んだ香りを与えていた
──その無言の支えが嬉しかった──
こんな風にして、遠くからそっとみまもってくれていたらそれでいい。
なかなか顔を合わせることができないけれど、ぼくも毎日、今日の幸せを祈るから。
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【母のアルバム】
2017年5月14日
ショートステイ先の母の居室にて。
時おり笑顔をにじませながら、自分の若い頃の様子を無邪気に観ている母。一番古い写真で、母が二十歳前のころのものもある
──65年前──
結婚して兄が生まれて、その12年後にぼくが生まれたころから、カラー写真になる。
それぞれの写真には、一言二言、母のコメントが添えられている
──今と何も変わらない──
「ぼくらも今、ネット上で同じことをしているんだよ」
そんな話をしていると、背もたれがないベッドに腰掛けていたせいか、「疲れた」と、再び横たわる母
──20分も座っていられない──
何はともあれ、今日も元気でよかった。
近く、次の受入先の担当者との面談がある。
早いもので、退院からもう1週間が経った。
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【多幸感プログラム】
2017年5月14日
母の日──。
こうした大人の企てに対して違和感を覚えるようになったのは、母の影響が大きい。
歳をとってからの子だったこともあって、大人の世界についていつも本当のことを話してくれた。故に、あらゆる催事は何事もなく過ごすことがほとんどだった記憶がある。
母を預けているショートステイ先へ面会に行った。我が家の担当の方に
「母の日ですからいらっしゃると思っていました」
と告げられ、今日は面会が多い日なのでは? と素直な疑問を投げてみると意外な応えが返ってきた
──そうでもないです──
この日は日曜日に割り当てられていることも影響しているのだろう。在宅介護の負担を軽減する目的で利用されることの多いショートステイだから、それも当然なのか? それともこの日ばかりは帰宅させてお祝いをするのか?
いずれにせよ、ここでも日常は社会を歪みなく映していた。
フロアに上がるとカラオケの時間になっていた。当然母はそこに混じることはない(母子ともに反カラオケ主義である)
居室に案内されると、ベッドで横になりながらテレビを観ていた。
テレビがデジタル化される頃、業界関係者に話したことがある
「これを機に観なくなる家庭も多くなるんじゃないですか?」
「そんなことはないですね(ニヤ)」
あのとき、先方が不敵な笑みを浮かべた理由が今ならよくわかる。
認知機能が薄れゆく高齢者にとって、受動的に時間を潰すのにこれほど打って付けのものはない。
退院前に病院のリハビリで行われた認知テストでは、当然ながらさらにスコアが低下していた。
いつもいうように、今の母は、浮世で背負った様々な面倒から解き放たれつつあるのだから、このままでいいのだけれど…
残りの時間をただその時を待ち侘びるだけでいいのだろうか?
今の母がどんな気持ちでいるのか?
それが知りたくて、ノートを渡した。話しの種に、と、母の結婚当初の記録であるアルバムを併せて──。
最初のページには、今日の贈りものとして、ぼくからの言葉を綴った。その場でノートは開かなかったから、見届けないままその時を迎えてしまうかもしれない
──素晴らしかった時代に生きる──
認知機能が衰えていくと、自ずとそうなると言われている。それこそまさに、人に備えられた〈多幸感プログラム〉なのだろう。
アルバムは、母がご贔屓の指揮者を追いかけて欧州を旅していたバブル期の記録まで10冊ほど残されている。願わくは、その全てを回想して、自分の色鮮やかだった記憶をここに記してもらいたい。
そしていつの日か、お互いに満たされた気持ちで母を送りたい。まだまだ遠い未来になるだろうけれど…。
それが今、一番の願いだ。
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